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全国一早い終電…京都市営地下鉄が延長検討

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京都市交通局が、地下鉄の終電時間を延長する検討に入っている。全国の公営地下鉄の中で終電が一番早く、市議会からは利便性向上を求められている。しかし、30分延長すると年間2億円の経費が増えるといい、全国で最も経営状態が悪いだけに簡単には決断できない。乗客の多い金曜だけでも延長できないか、思案している。

 京都市営地下鉄では、平日・休日とも東西線六地蔵駅に午前0時19分に到着する電車が最も遅い。他の全国八つの公営地下鉄と比較すると、大阪市より約20分、神戸市より約45分早く運転が終了する。JR大阪駅からは午後11時発の新快速に乗らないと、京都駅で烏丸線国際会館行き終電に間に合わない。経営状態の厳しさが理由だが、市議会から「せめて他都市並みにならないか」などの声が出ている。

 問題は費用だ。京都市営地下鉄は国から経営再建を義務付けられる健全化団体に指定され、赤字経営が続く。30分間終電を延ばした場合、人件費や電気代、保守点検時間の短縮による人員増などで年間2億円コストが増える。採算をとるには烏丸、東西線の終電(上下線計4本)に計2800人の乗客が必要だが、今年1月の調査では今の終電乗客は週平均1400人程度だった。

 浮上しているのが、夜遅い時間帯の利用客が見込める金曜限定の延長案。仙台市と名古屋市が導入し、京都市の調査でも金曜日は週平均の1・5倍にあたる2100人が利用していた。最大会派の自民党市議から提案があり、「増客が見込める部分は工夫すべき」と導入を迫った。
 ただ、昨年7月から金曜だけ45分間延長した名古屋市の終電客は約200人で、採算ラインの7分の1以下。「金曜日も通常の終電時間帯に客が集中している。金曜だけ異なるダイヤにしてもPRが行き届かない」(同市担当者)という。京都市も終電時間は7年半、変わっておらず、乗客増につながるかは不透明だ。

 京都市交通局は「終電を延長しても採算がとれない」とみる一方、利便性の向上により「将来の増客につながる」「繁華街ににぎわいが生まれる」などの期待もある。土田稔高速鉄道部担当部長は「経営的には厳しいが、何とか終電延長できるよう、局を挙げて考えている」としている。




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