伝統は、昔から引き継がれてきた文化や習慣である。連綿と続くものもあれば、時代の変遷とともに修正されるものや廃れていくものもある。
「教えて!goo」には、「新婚初夜を親戚に見られる家」という相談が投稿され、相談を寄せた中学3年生の女子は旧家の生まれで、ある伝統、というか家のしきたりに悩んでいるという。
相談者は、「祖母と大叔母から凄い事を言われました。それは、新婚初夜の時に、2人がエッチしてる所をその部屋の三方からふすまを少し開けて親戚が見るというのです」と話す。
親戚がその現場を見ることで、「生まれた子どもの父親が誰であるのか確認できる」、「花嫁の貞操観念を確認する」というのがその理由なのだそうである。
質問者は、自分を「伝統という言葉には弱い」とした上で、「流石に嫌だし、想像するだけで泣きました」と語っている。ただし、その話をした祖母と大叔母が「私をからかっただけなのでは?」「私の貞操観念を強化するための脅し?」とも疑っており、「旧家でもそういうことをする家って本当にあると思いますか?」というのが質問の内容だ。
■「初夜の確認」はある!?「長老の初夜権」まであるという噂も……
「地方によっては、新郎新婦のお床入りを確認する風習があると聞いたことがありましたが……それがそうですね。(中略)…他にも、『長老による初夜権』なる代物も聞いたことがあります。新婦は新郎と交わる前に、長老と交わるわけです」(Marlunaさん)
「貴方が言うような家はありうると思います。(中略)…初夜を確認するというのは、外国の王室の結婚にもあるそうで、完璧にエッチが出来た確認が必要だそうです」(ll0157さん)
この回答者は、約40年前、某県の女性の友人から、お見合いをしたその日、向こうのお母さんからなかば強制的に初夜をすすめられた、という話も見聞きしている。現代の価値観からするとにわかには信じがたい風習だが、どうやら実際にあったものと考えてよさそうである。
■「嫌なら家を出ては?」というアドバイス
そして、質問者に対してこんな回答も寄せられた。
「嫌なら(家を)出ましょう」(Marlunaさん)
「世代により考え方も違いますので、ほおっておけばいいんじゃないでしょうか。初夜はホテルに泊まればいいじゃないですか。それで新婚旅行は海外に行けばいいんじゃないですか。(中略)…家がどうのこうのって、もうどうでもいい時代だと思います(gajin38さん)
また、そうした伝統を「非常識で時代遅れなもの」と決めつけた回答も多かったが、質問者は、「とはいえ、繰り返されてきたものには意味や重みがあるはず」という考えも拭いきれず、いまだ自分の立場を決めかねている様子であった。