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【台湾ブログ】銭湯に温泉、開放的な気分になれる日本の風呂文化

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公共の場所や大自然の中で生まれたままの姿になるのが好き、だという台湾人男性が日本の「お風呂体験」をブログにつづった。「みんなの前で裸になるのが好きだと言うと、当然ながら変態だと思われる」と挨拶代わりに述べたのは、ken(ハンドルネーム)さんだ。

好きな理由は「特別な機会だから」と何とも単純だが「一生の内に公の場で真っ裸になる時を考えてほしい」と訴え、「女性なら出産する時、男性なら兵役中の軍隊で全員でお風呂に入れと強制される時、そして検屍の時くらいだ」と述べた。それ以外は大衆浴場や温泉に入る時位しかないと、他人と共有するお風呂の時間はいかに貴重であるかと強調したがっている。

 2015年に日本に旅行した筆者は、お風呂体験を4回したそうで「まずは京都の銭湯。宿泊先のすぐ近くにあり、地元の人たちに愛されている銭湯を訪ねたいという気持ちで行ってみた」そうだ。続けて宿泊先の大浴場が混雑した日も、待てずにすぐ銭湯へ直行したという。「たった2回しか行っていないが、毎日数十年通っている常連気分で足取りが軽かった」とのこと。

 「自然に足が向き懐かしささえ覚えた」そうだ。よほどお風呂好きな人物なのだろう。この機会が初の銭湯体験だったようで、「映画の中で阿部寛が、誤って浴場に入るシーンがあるが同じ情況になった。礼儀正しい国・日本では服を脱ぐ時からドキドキし、隣の人の動きを観察しながら痴漢と間違われないように注意していた」そうだ。日本と台湾の友好関係にヒビを入れてもいけない、という意識も働いた。

 そんな筆者は、浴槽に入る前から汗だくだったり湯気でメガネをくもらせたりと、初の銭湯体験に緊張し、湯につかる前から舞い上がっていた様子。なんとか水道の蛇口が見える場所にたどり着き、「周りの人々は丁寧に身体を洗いケアしているようだった。僕は自分の体をさっさと洗った」と、思わず見比べてしまい恥ずかしい気持ちになったとつづった。

 筆者の説明によると、浴槽からは薬品の匂いが漂いブクブクと泡がたち、湯は赤色だったとのこと。なぜ色付きなのか種類や効能なども理解できなかったそうだが、「赤い色のお湯につかっていると、まるでスープの中に浮かぶ“クコの実”のような気分になった」と感想を述べた。

 そして入浴を済ませた後には、銭湯の効果に驚いたそうだ。「日中歩き回っていたのに、疲れがすべて消え去った。たった数分目を閉じていただけだが数千年の時を越えた感覚になり、この世の憎悪を忘れさせてくれた」と述べた筆者は、日本の銭湯で極楽気分を味わったようだ。


 また日本では銭湯という場所は、住民のコミュニケーションの場になっていると感じたそうだ。「挨拶をしておしゃべりし、新たに入って来る人がいれば声を掛け合う。にぎやかな雰囲気は上り立つ熱い湯気のようだ」と、1人で静かにしていた筆者は、夕食時間の家族の食卓に迷い込んだかのような錯覚が起こったようだ。

 初めての銭湯の雰囲気を満喫した筆者は、脱衣所でもリラックスし極楽気分になったという。「冷房が効いて涼しく、テレビではプロ野球中継が映し出され、裸で寝転びながらタバコを吸う人がいるなど、楽園のようだった」とイメージ通りの日本の銭湯風景に、ひたっていたようだ。様々な年齢層の人々が銭湯に集まり、交流している場面が目に焼き付いたとのことである。日本らしい人間模様のあり方を体感したと思われる。

 その後、道後温泉に出向いて入浴し、アニメ映画『千と千尋の神隠し』の舞台になった場所だと風情を感じはしゃいだ様子の筆者。堂々と裸になって体験した日本の入浴シーンは、開放的な気分で台湾とはひと味違った会感を覚えただろう。





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