大阪にある関西国際空港で体験した衝撃的な出来事を紹介したいと思う。
日本に到着し、手荷物を受け取ろうとした際、私と一緒に同行した中国人のスーツケースが壊れていた。これを空港関係者に伝えると、関係者は5分もしないうちに新しいスーツケースと交換してくれたのである。しかも、その新しいスーツケースは壊れたものと比べ高品質のものであった。
また、私は空港で女性職員が男の子の前で笑顔を浮かべながらひざまずいているのを目撃した。私たちはこの光景を不思議に思ったのだが、後で日本人に尋ねてみると、返ってきた答えは「日本のサービス業における暗黙の了解として、仕える側は客よりも高く(態度、目線を含む)あってはならない」とのことであった。
これを聞いて私は「少し卑屈すぎるのではないか」と感じたが、よく考えてみると、これは顧客に対する尊重の表れだということがわかった。
サービスとは本来、人が人に対して「力」や「知恵」などの形に残らないものを販売するものであり、顧客が心から満足するよう努力するのが当然なのだ。これが「客は神様だ」という言葉に合致する考え方であろう。
また、関西国際空港は中国国内の空港と違って、非常に静かであった。誰に指示されるわけではなく、皆が自覚しているのである。エスカレーターでは皆が片側に寄り、もう片側を急いでいる人のために空けているのであった。中国もこの習慣を導入したらどうだろうか?良いものは学ぶべきであろう。
最後に気になったのは、関西国際空港では至る所に麻薬犬がおり、旅客の周りを嗅いで回っていたこと、日本人はいつもお辞儀をしていることである。私は中国でする一生分のお辞儀を日本滞在中にしたのだった。