日常の中にはいろんな習慣・マナーがあるものですが、トイレも例外ではありません。
とくにトイレは密室での行為ということもあり、人それぞれ微妙に用の足し方が違っているかもしれません。
たとえば、トイレで用を足した後、ちゃんと流れたかどうかを確認してからフタを閉めているという人も多いのではないでしょうか?
とくに公共のトイレでは欠かせないことだと言えます。しかし、この気遣いがかえってトイレ内にバイ菌をまき散らすNG行為につながっていたのです!
ということで今回は、知らずにいるとヤバいトイレ事情を紹介していきます。
●ウンチ後に水を流すと便座の上25センチまでバイ菌が飛び散る
イギリスのリーズ大学教授マーク・ウィルコックス氏らの調査によると、用便後にトイレのフタを閉めずに水を流すと、便座の上25.4センチまでバイ菌が飛び散ることが判明。
さらに、飛び散った菌はその後90分間も個室内の空気中に残ることもわかりました。
流れたかどうかを確認してからフタを閉めていたという人は、ただちに手順を改めましょう。まずはフタを閉めて流す。それから確認。これでかなりバイ菌の飛散を防ぐことができます。
●トイレットペーパーは12枚重ねないと手にウンチが付着する
北里研究所微生物学研究室のグループが、用便後トレイットペーパーを何枚重ねたら手に糞便の細菌が付着しないか?という実験を行なったところ、なんと12枚も重ねなければダメだったことが判明!
他に、新聞紙や菓子折りの包装紙でも実験していて、この結果、新聞紙は2枚、包装紙は1枚でOKだったそうです。・・・とはいえ、現実的にはみんなトイレットペーパーを使用することでしょう。
つまり、重要なのはやはり手洗いなのです。大小問わず、トイレのあとは石鹸をつけ、15秒間は流水で洗いましょう。
●ドアノブはステンレスより錆びる金属のほうがキレイ
トイレのドアノブが錆びていたらいかにも不潔そうですよね。その点、錆びが発生しないステンレスはキレイに見えます。しかし、細菌学的には、錆びてしまう金属のほうが清潔だったのです。
金属は酸化することで錆びるのですが、細菌も一緒に酸化によって死滅するからです。見た目に惑わされてはいけません。
●ペーパーの三角折りはマナー違反!?
水だけで手を洗っても腸内細菌は除去できません。トイレタンクに付属の手洗い蛇口で手洗いを済ませている人はご注意を。
また、こうした数々の事例から言えるのは、マナーとはいえ、ハウスキーパーさんなど専門の方々が行なうのはよしとして、一般の利用者がトイレットペーパーの三角折りはひかえたほうが懸命だということです。
マナーとは互いに心地よく過ごすための行為です。見た目の美しさ以上に、見えない部分の美しさを考えた所作こそが本物のマナーだと言えるのではないでしょうか。
ともあれ、トイレは誰もがお世話になる重要な場所です。自宅でも外でも、清潔に使うことを心がけたいものです。