「愛子さま、実はよく笑うんです」
そう話すと、意外だという反応が返ってきたりします。新聞やテレビで報じられる愛子さまは、おすまし顔が多いせいでしょうか。「笑わない愛子さま」。そんな特集記事が週刊誌に掲載されたことも。でも、実際の愛子さまは違いました。
13年10月12日。東京・四谷の学習院初等科で運動会が開かれました。6年生による「組体操」が始まり、「倒立」「おうぎ」と技が決まるたび、愛子さまの口もとが緩みます。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のテーマ曲に合わせてフラフープを巧みに回す愛子さま。双眼鏡で追うと楽しげに笑みを浮かべています。最後は、1学期から練習を重ねたという「大ピラミッド」。愛子さまは、7段の一番下、それも中央の位置でした。四つんばいになった愛子さまの上に、同級生が重なり、ピラミッドは見事に完成。歓声があがるなか競技を終えると、愛子さまは、同級生と笑いながら退場しました。本部で見守る雅子さまは、何度となく目頭を押さえているようでした。その傍らでは、愛用のカメラでまな娘を追う皇太子さまの姿が。ご一家を支える東宮職員も涙ぐんでいます。
取材メモを振り返ると、同じ年の「オール学習院大合同演奏会」、さかのぼれば06年の大相撲の初観戦など、過去にたびたび愛子さまの笑顔に遭遇しています。
それでも初等科入学後は、成長に従い報道陣の前で笑顔を見せることは減ったように思います。一般の子供と同様、成長によるものなのかもしれません。
※週刊朝日 2015年8月28日号より抜粋