韓国と北朝鮮が25日まで行った高官協議で、緊張緩和に向けた対策をとることで合意した。中国紙・環球時報は27日、それでも双方は戦争準備態勢を解除するのに慎重な姿勢だと報じた。
韓国・聯合ニュースなどの報道によると、合意を受けて韓国軍は26日、前線部隊の警戒レベルを引き下げ、平常時よりやや高い段階とした。ただ、現状を考慮して警戒レベルは段階的に引き下げるという。
一方、北朝鮮側は前線部隊に出していた「陣地を守り、命令を待て」との指令を解除し、沿岸砲の砲口を閉じたと伝えられている。また、南北軍事境界線上の板門店では北朝鮮側の兵士が持つ銃が、歩兵銃から拳銃に戻った。仏AFPの報道によると、韓国と米国は26日にそれぞれ、「北朝鮮軍はゆっくりと戦争準備態勢を緩めている」との認識を示した。
ただ韓国メディアは南北関係の現状に慎重な見方を示している。中央日報は米国の外交専門家の話として、「今回の合意が南北関係の転換点となるかは、合意の履行状況と対話が制度化されていくかどうかに関わっている」との見方を伝えた。