30日放送の「NHKのど自慢」(NHK総合)で、SMAPの木村拓哉が、演奏を無視して歌う男性出場者に合わせるため、即興で指揮をする一幕があった。
神奈川県秦野市からの生放送となったこの日は、番組開始70年を記念して放送時間を通常より30分拡大し、SMAPと坂本冬美がゲスト出演した。
番組中盤、小田切千アナウンサーから「75歳です。妻に感謝の思いを伝えたくて出場です」と紹介され登場した男性は、内山田洋とクールファイブの「長崎は今日も雨だった」を歌った。
前奏が始まると、男性は元気にステップを踏み出した。そして「あなたひとりに~」と歌い出したのだが、男性の歌うテンポが早すぎて演奏と全く合っていない状況となってしまった。
サビの部分に入ると、そのズレが一段と大きくなってしまう。するとこのとき、ステージ後方でほかの出場者に混じって見守っていた木村が、突然演奏者の方に体を向け、指揮をとり始めたのだ。
木村の指揮に演奏者も対応していたが、男性の歌うテンポはそれすらズラしてしまうほどのハイペースに。木村も必死に指揮をしたものの、最後の「長崎は~今日も雨だった~」の部分で、もうお手上げとばかりにずっこける仕草もみせていた。
結局、鐘はひとつのみとなったが、会場は木村の突然のパフォーマンスも含めて大いに沸いていた。草なぎ剛が男性に「バンドをご自身が引っ張ってましたね」とコメントすると、会場がふたたび笑いに包まれた。
番組終盤には、坂本から「(会場を)盛り上げていただきましたー」と審査員特別賞の表彰を受け、記念の盾が授与されていた。