夏休みに海外旅行へ出かけると、慣れ親しんだ土地とは全然違う食文化やサービス、ルールに驚いたり、日本で外国人旅行客のとんでもない振る舞いにイラッとしたりしたことはあるだろう。
そこで日本人が驚く、世界のびっくり常識を教えてもらった。
【台湾】電車内でアメ・ガム含む飲食禁止
「台湾の地下鉄ではアメ、ガムを含む飲食が一切禁止です。車内に限らず駅構内のどこにいても、ペットボトルの水を飲むことさえ許されません。また、地下鉄だけでなく観光地として有名な展望台『台北101』でエレベーターを待っていたときも、ガムを噛んでいて注意を受けてしまいました」(世界2周した漫画家・水谷さるころさん)
口の動きに気をつければバレないでしょ? なんて甘く見ていると、違反者には約4500円の罰金が科されることも。その一方で、日本では冷たい視線を浴びがちな電車内でのケータイの通話は平然と行われているとか。
【インド】飲み終えたティーカップは叩き割る
「インドでは、飲み物を飲むとき、飲み口に口をつけません。ペットボトルなどでもそうなんです」(江戸川大学・斗鬼教授)
雑菌の繁殖を防ぐためとも言われていますが、実はケガレを避ける意識がとても強いためだそう。また、チャイを飲むためのティーカップ『クリ』は、飲んだらそのまま地面で叩き割るのが常識。インドの道端では、割れたクリが転がっている光景をよく見かける。
「このティーカップは土でできていることが大半で、飲み終わったら地面に落として割ってしまうんです。洗い物も少なくすむし、割っても土に還るだけで他人と共有しない。クリ職人も仕事を失わずにすむ。ひと粒で3度おいしい、というわけです」(斗鬼教授)
【モンゴル】「いただきます」「ごちそうさま」はしない
手と手を合わせて「いただきます」、食べ終わったら「ごちそうさま」。日本人なら、小さなころから身についている食事前後の習慣だけれど、海外ではどんな挨拶があるの?
「敬虔なキリスト教徒は、お祈りをしてから食べますが、世界的に見ると食事の挨拶はしない国も多い。例えばモンゴルでは、食事の用意ができた人から無言で食べ始め、食事が終わっても何も言いません。食事はしたい人がしたいときにするもので、食事の場面で家族団らんというのも世界共通の常識ではないのです」(斗鬼教授)
モンゴル人の家で食事をするときは、食べ始めや食べ終わりのタイミングがわからずに、まごまごしてしまうかも。