お笑い芸人に情報番組司会とマルチに活躍し、高評価の「極楽とんぼ」加藤浩次（４６）に“物言い”がついた。日本テレビの上層部が今夏、フジテレビ系「２７時間テレビ」の企画で加藤が丸刈りにしたことを問題視しているという。「ひと言の断りもなしに、勝手にイメチェンするなんて！」と幹部の逆鱗に触れ、役員会議でも問題にされたそうな。本来なら降板ピンチに立たされてもおかしくない話だが、なぜかおとがめなし。裏事情を追うと、納得の理由が…。若かりしころは「狂犬」と呼ばれ、危ない芸人の代表格だった加藤も、いまやすっかり“朝の顔”だ。２００６年に日テレ系朝の情報番組「スッキリ！！」のメーンＭＣに就任し、今年で１０年目に突入した。
「男性、女性、また世代を問わず好感度が高いことからオファーは多い」（芸能プロ関係者）とあって、１０月からはフジテレビ系の新番組「となりの実話ＴＶカミングアウト！（仮）」でフリーアナの田中みな実（２８）と初タッグを組むことも決まった。そんな加藤が、今夏に大きく“イメチェン”した。
「７月末の『２７時間テレビ』で加藤は『大久保佳代子が８８キロマラソンを完走したら丸刈り』と公約。結果は大久保が完走したため、番組内で断髪式を行い、翌日から丸刈りで『スッキリ！！』に出演しました。特にスタッフも問題にしておらず、視聴者からの抗議もなかったのですが…」と日テレ関係者。
だが、他局の企画での勝手な“イメチェン”に、怒りをあらわにする者がいたという。それは「スッキリ！！」を放送している日テレの幹部だ。
「日テレサイドに何の断りもなく、ＭＣが頭を丸刈りにしたことに、上層部が激怒したのです。『スッキリ！！』は情報番組と呼ばれているが、報道番組としての側面も持っており、硬派なニュースも取り扱っている。決してバラエティー番組ではない。そのため、加藤の丸刈りは役員会で問題にされたのです」と別の日テレ関係者。
役員会で問題視されたとなれば、即降板につながってもおかしくはない。だが、そうはいかない事情を今の日テレは抱えていたのだ。上重聡アナウンサー（３５）の“あの問題”だ。
「春から『スッキリ！！』に出演している上重アナは、番組起用早々にスポンサー企業創業者からの『利益供与問題』が発覚したが、注意のみという大甘処分に終わった。丸刈りにしただけの加藤と比べると、やったことの重さはその比じゃない。しかも『スッキリ！！』内では、加藤が上重の面倒を見ている形。上手に上重に突っ込んで、世間の怒りをクールダウンさせた功績もありますからね」と制作会社関係者。
ご存じの通り、加藤と上重アナは同じ「スッキリ！！」のＭＣで、上重アナを大目に見た手前、幹部としては加藤だけに厳しく接することはできないというわけだ。加藤は思わぬところで救われたようだ。