18日放送の「ファミリーヒストリー」(NHK総合)で、バナナマンの設楽統が、亡き父親が病床で母に宛てて書いた手紙に触れ、涙ぐむ一幕があった。
番組では「秩父・織物の絆100年前の出会い」と題して、設楽の祖父と両親の関係、そして病に倒れた父の思いを取り上げた。
番組後半、VTRは設楽の父・泰久さんと母・照子さんが1966年に結婚したのちの人生にスポットを当てた。
直後の1969年に西武鉄道が埼玉県・秩父市まで開通し、観光開発が始まる。泰久さんは、秩父の西武鉄道に入社すると、西武グループの観光業に尽力したそうだ。
真面目で実直な性格だったという泰久さんは、その後、同市の自然を活かした公園内にあるスポーツ施設の総支配人まで任されることになる。
しかしそんな泰久さんは1998年、62歳のときに脳梗塞で倒れてしまう。左半身不随の後遺症で、仕事から離れた泰久さんを支えたのが、妻の照子さんだった。
VTRでは、15年に及んだ闘病生活の中、泰久さんが照子さんの誕生日に送った手紙が紹介された。その文面には「あなたは素晴らしい女性(ひと)だと思う」「あなたに対する僕の気持ちは36年たった今も少しも変わらない。これからも仲良く幸せに過ごそうナ」と綴られていた。
この手紙を目の当たりにした設楽は、涙をこらえているのか「うん」と言葉少ない。そして、軽く目のあたりを拭うと「グッと来ますね」と感想を漏らしていた。
設楽は、病床で手紙を書いた父について「よくぞ、あそこでラブレターを書いたなって思いますね」「ああいう文章の書き方で、なんか人柄が伺えるというか」「より近く感じましたね、今」と感想を語り、「あったかい気持ちになりましたね」と感慨深げだった。
このあと、VTRには設楽の兄・泰さんが登場し、両親が結婚までの2年間に交わした50通以上もの手紙を公開した。泰さんもそれらの手紙の存在は今回知ったそうで、「すごいですよねえ…」と驚いていた。
設楽は番組終了間際、「また家で(番組を)見ますよ。ボロボロ泣くと思いますね」と、照れくさそうに語っていた。