京都市伏見区の障害児入所施設「京都府立桃山学園」の職員が、入所していた発達障害がある小学4年の男児(10)にはさみを向けて脅すなどしたとされる問題で、伏見署が傷害と脅迫の疑いで、同学園の元職員の男(58)=南丹市=の逮捕状を取ったことが27日、捜査関係者への取材で分かった。28日にも逮捕する方針。
捜査関係者によると、男は4月20日、おねしょをした男児に対して「陰部はいらない」などと脅し、はさみで下半身を傷つけた疑いが持たれている。
4月22日、男児の陰部に鋭利な刃物で切られたような傷があることに気付いた保護者が桃山学園に問い合わせて発覚した。市は6月、同学園に対し、障害者虐待防止法に基づく特別監査を実施し、心理的虐待があったと認定した。市の聞き取りに対し、男はけがを負わせたことは否定したといい、身体的虐待の断定には至っていない。
男児の両親は7月、伏見署に傷害と脅迫の疑いで告訴した。桃山学園を管理運営する府社会福祉事業団は9月4日付で、男を停職6カ月の懲戒処分とした。