信心深い訳ではないが日本の神社に感動したという台湾人女性が、その旅行記をつづった。台湾には無い特別なアクセス方法が、特に印象を強くしたようだ。大勢の人々が参拝する、大阪市の「住吉大社」についてブログで述べたのは、欧講（ハンドルネーム）さんだ。「初詣の参拝人数は２５０万人を超える偉大な神社で、さらに重要なポイントがある」と紹介した。
そのポイントとは、実際に行きたいと筆者の足を向かわせた理由で「路面電車に乗れる」ことだった。住吉大社は、大阪市浪速区から堺市西区を走る阪堺電車・阪堺線沿いにあり、最寄り駅は「住吉公園駅」だ。住吉大社の情報を事前チェックしなかったという筆者だが、「凡人なので、神様の領域を理解する事はできません。情報を調べても調べなくても、私には違いが分からなかったはずだ」と述べた。路面電車に乗って日本の有名な神社を訪ねたい、という気持ちだけで現地へ向かったようだ。空腹だったので食べ物を買って住吉大社へ行き、食べ始めた筆者だったが「神様の前で物を食べるのは失礼になるかもしれない」と思い、止めたという。実際に神社の境内に入り、神聖な気持ちになったと思われる。
だが「（台北の）行天宮で露出度の高い服を着ていた外国人のグループが、セクシーポースで写真を撮っていた」ことを、筆者は思い出したとのこと。地元の人にも観光客にも人気で、毎日多くの参拝者が訪れるのが行天宮だが、「神様は外国人の行動に目くじらを立てたりしない。その場にいるお年寄りがその様子を目撃し、怒っているはずだ」と述べた。
また、住吉大社で食べ歩きをした筆者の姿について、「神様は忙しくて私のことなど気にしない。だが日本人は驚いているだろう」と、マナーが悪いと思われても仕方ない、と気付いたようだ。しかし動じることなく、橋を渡って本殿へと向かい「傾斜の激しい橋で身体が浄化され、四角柱でできた珍しい鳥居」で住吉大社の風景を楽しんだ。建築物を始め歴史を感じる様々な大社内の史跡を見て、感動を覚えたそうだ。おみくじを引くなど、日本の神社の定番ともいえる行動を楽しんだ筆者は、「筒から出てきた棒と、同じ番号のくじを渡される」、「凶など良くない結果のくじは、決められた場所に結ぶ。持ち帰ってはいけない」など仕来たりを学び、実践したそうだ。
住吉大社の神様に願い事を伝え、帰りも路面電車に乗って満足の旅を終えた筆者一行。日本の有名神社への旅で、参拝時のマナーや風習などを認識させられた。地元の神様との接し方とは大きく異なり、特別な日本の文化体験となっただろう。