日本と同じく晩婚化、生涯未婚率の上昇が進む中国。その背景には「持ち家がないと結婚できない」「新郎側が多額の結納金を準備しないとならない」という伝統的観念があるとも言われ、自力で新居を購入することなど到底不可能な若年者が多数という現状で大きな障壁となっている。中国メディア・捜狐(SOHU)の報道。
上記の事実を裏付けるかのように、中国の未婚者は著しく男女比が偏っている(※人口の男女比も偏っている)。未婚者の男女を比べてみると、1980年代生まれ(26~35歳)で136:100、1970年代生まれ(36~45歳)で206:100と、男余りは深刻な状況だ。
ただし、中国メディア・捜狐が独自に取材したところ、多くの独身者が結婚相手に求めている条件は、「マイホーム」「お金」に限らないことがわかった。彼らが挙げている結婚相手の条件は以下のようなものだ。
1)同郷であること
中国は国土が広いため、地域差が非常に大きい。文化・習慣・生活環境・食生活など多方面で違いがあるが、決定的なのは言語まで異なる点である。いわゆる「方言」なのだが、日本のそれとはまったくかけ離れた概念で、通訳が必要なレベルと考えて差し支えない。つまり、故郷を異にする異性を配偶者に選ぶことは、文化的差異にぶつかるということに他ならない。
2)同郷者以外なら…
そうは言っても、門戸は広くなければどうしようもない。ある結婚相談所が、男女別に結婚相手の理想の出身地を尋ねた結果は…
●男性に人気の女性の出身地
1位・四川省(中国西部。成都、省から独立した重慶など)
2位・浙江省(中国東部、上海の南。杭州、紹興など)
3位・江蘇省(中国東部、上海の西。蘇州、南京など)
※いずれも、美人の郷として有名な土地柄である。
●女性に人気の男性の出身地
1位・北京市、上海市
2位・四川省
3位・黒竜江省(中国北部。ハルビンなど)
※学歴、経済力、勤勉性などを考慮したものか。
3)両親のおめがねにかなう人
結婚相手は両親のおめがねにかなう人であってほしいと考える独身者は、85.4%にのぼっている。もしも両親の反対に遭ったら、両親の意見に従うと回答したのは男性で18%、女性で39%だった(いずれも中国東北地方調べ)。
一方で、女性の60%が「結婚後は義父母と同居したくない」と考えている。多くの女性は交際中は姑と良好な関係を築くが、結婚後は徐々に関係性に変化が現れる傾向がある。男性は結婚前後でこうした変化はなく、96.3%の既婚男性が「自分は義母に気に入られている」と回答している。