セ・リーグは2日、優勝へのマジックナンバーを「1」としていた首位ヤクルトが神宮球場での阪神戦に延長十一回、2-1でサヨナラ勝ちして2001年以来14年ぶり7度目の優勝を決めた。1-1の十一回2死一、三塁から雄平が右翼線へサヨナラ打を放った。
ヤクルトは昨季まで2年連続最下位だったが、巨人、阪神と最後まで競り合い、141試合目で栄冠を手にした。前年最下位チームが優勝するのは1960年の大洋(現DeNA)、75年の広島、76年の巨人に続いて4球団目。
2年連続最下位だったチームの指揮を今季から任された真中監督は今季のパ・リーグ優勝を決めたソフトバンクの工藤とともに、就任1年目でのリーグ優勝監督となった。
今季のヤクルトは、最下位に落ちる苦しい時期もあったが、打率3割、30本塁打、30盗塁を記録している山田を中心とした強力打線を武器に、9月10日に首位に立つと混戦を抜け出した。
◆ヤクルト・真中監督
「一瞬力が全部抜ける感じだった。ものすごく良い雰囲気で、素晴らしい試合ができた。私も含めて選手はずっと苦しい思いで戦ってきた。途中まで早かったが9月からは長かった。選手には本当によくやったと言いたい」
◆巨人・原監督
「ことしのヤクルトは、得点力ではわが軍を上回っていました。ペナントレースを制することはできませんでしたが、まだまだ試合は続きます」
◆阪神・和田監督
「優勝できなかった責任は痛感している。ヤクルトは生え抜きが中心で、打線も中軸が生え抜きで固まっていた。打力、得点力が高かった」
◆広島・緒方監督
「攻撃力の高さは感じるものがあった。中継ぎ、抑えとリリーフ陣が安定していたし、守備力の高さもあった。トータル的なバランスがあった」
◆中日・谷繁監督
「ヤクルトの打線は主軸が強力で、投手陣は終盤がしっかりしていた。苦しい結果を受け止めて、来季は何とか戦えるチームにしていく」
◆DeNA・中畑監督
「ヤクルトは打線のつながりでは一番。継投で勝利の方程式もつくった。適材適所に配置して選手が応えた。でも本当のヒーローは山田だったね」