トルコの空港でこのほど、英BBCテレビの元ジャーナリストで国連勤務の経験もある英国人女性が遺体で発見された。トルコのアナトリア通信によると、警察は自殺との見方を示している。
この女性は英ロンドンに本部を置く非政府組織(NGO)「戦争と平和報道機関(IWPR)」でイラク支部長代理を務めていたジャクリーン・サットンさん(50)。トルコの最大都市イスタンブールにあるアタテュルク空港の国際線乗り継ぎターミナル内トイレで17日、首をつった状態で死んでいるのが見つかった。
サットンさんはロンドンを出発して同空港で乗り継ぎ、駐在先であるイラク北部クルド人自治区の区都アルビルへ戻る予定だった。
自殺との報道に対し、ツイッター上では友人や元同僚から「自殺するような人ではない」と徹底調査を求める声が上がっている。数日前に本人に会ったという知人も「やる気にあふれた様子だった」と話す。
IWPRは真相究明のため、トルコへスタッフを派遣する構えだ。
サットンさんはアラビア語など5カ国語を話し、BBCのジャーナリストや国連開発計画(UNDP)の責任者としてアフリカや中東各地で活躍した経歴を持つ。今年6月にイラクに着任し、先週は現地での爆破テロで死亡した前任者の追悼式典に出席するためロンドンを訪れていた。
イラクでは近く、過激派の脅威に対応するための新たなプロジェクトにも着手する予定だったという。