日本は自動車免許の取得率が70%を超えていることに加え人口密度も高いが、交通事故で死亡する人の数は世界で最も少ない国に属している。その秘訣は何なのだろう?日本の自動車教習所でその秘訣が垣間見えるかもしれない。新華網が伝えた。
日本で自動車運転免許を取得する場合、2つの方法がある。免許センターでの技能試験が免除される、都道府県公安委員会指定の自動車教習所に通う方法と、直接免許センターに行き技能と筆記試験を受ける方法。一般的には教習所に通う人が多く、学生の中には夏季休暇を利用して短期間で取得できる「合宿」を利用する人もいる。
都内に住む中国人留学生もその1人で、彼女は留学生生活最後の夏休みに山形県の自動車教習所の「合宿」に参加した。
同留学生は、「自動車教習所が導入している最新電子設備が人気。例えば、教習指導員が無線設備で教習生を指導し、教習生が1人で運転する授業。この授業を通して、学生は運転に対する自信を身につけることができる。さらに、レースゲームのようなシミュレーション設備もとてもおもしろい。雪の日の急ブレーキや突発的な事故の対応方法を練習できる。
昼間は運転を勉強し、学校が野菜を生産している畑があるため、夜はそれを持ち帰って、友人らと料理をしながら、運転のコツを話し合ったりできる。週末の夜には、バーベキューや花火大会もある」と紹介した。
こうした電子設備を使用した授業や教習生の自立を促す授業が、死亡事故の発生を抑えていると思われるが、一方でここ10年、日本で運転免許を取得する人は年々減少している。とりわけ、東京や大阪といった公共交通網が発達している大都市では、自転車の使用率が上昇の一途をたどっている。その理由には、日本の経済発展が低迷し、自動車学校の高い学費が負担になっていることのほか、若者があまり運転を好まなくなっていることも挙げられる。そのため、日本の自動車教習所は激しい学生の取り合いを展開し、経営危機に瀕している教習所もある。毎年、夏休み前になると、各地の自動車教習所は、「バケーション気分」で免許が取れる方法など、学生を呼び込むためにありとあらゆる対策を講じている。