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台湾女性、年収600万を捨て台北で「たい焼き店」開業 新たな目標に邁進

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起業の夢を叶えようと日本での高収入の仕事を捨て、故郷に戻った台湾女性が経営するたい焼き店「若葉鯛魚焼」が台北市内にある。同店のたい焼きは1個60~65台湾元(約225~240円)と他店に比べ高いものの、日本で修行した店主が作る本場の味で食通からの支持を獲得している。

日本の教育を受けた祖父母の影響で、幼少期から和菓子に親しんでいたというオーナー兼店長の陳姿樺さん。早稲田大学で修士号を取り、日本の大手ガラスメーカーでシステムエンジニアとして2年働いた経歴を持つ。当時の年収は約600万円。しかし、30歳前に起業する夢の実現と健康状態が悪化した祖母の看病のため帰国。日系企業の総経理(社長)秘書に転職した。

「総経理は私が起業する上での恩人」だと話す陳さん。総経理の助言や声掛けにより和菓子店の開業を決意し、東京の有名たい焼き店で修行する手はずも整った。陳さんは再び日本に戻り、今度は時給800円のアルバイトとして皿洗いや掃除から修行をスタート。9カ月で技術を身に付け、2013年1月に念願の自身の店をオープンさせた。

陳さんのたい焼きは素材から器材にまでこだわる。店の定番は、薄皮たい焼きと陳さんが独自開発した抹茶豆乳の組み合わせ。あずきは北海道十勝の栽培技術で育てられる屏東県万丹産のものを使用。陳さん自らが足を運び契約した農家から仕入れる。抹茶は全て京都の有名店のものを使っている。

創業当初は1日の売り上げはわずか1050元(約3900円)と大赤字だったものの、多くのグルメブロガーの紹介により客足は徐々に伸び、現在では黒字に転換。「将来の目標は健康的な甘味文化の普及」と陳さんは新たな夢に向かって一つ一つ丁寧にたい焼きを焼いている。







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