旭化成建材による杭(くい)打ち工事のデータ改ざん問題で、調査中の全国3040件について約1割に当たる300件前後で、データ流用の疑いがあることが新たに分かった。
旭化成側による内部調査で、問題の現場代理人が関わった41件のうち半数に当たる約20件でデータの改ざんや流用があった疑いが出ているが、旭化成建材が過去に請け負った全国3040件についても約1割に当たる300件前後で、データ流用の疑いがあることが関係者への取材で新たに分かった。
改ざんを行った現場代理人は10人以上になるとみられ、理由については「データ取得に失敗した」「データを紛失したため」などと話しているという。
旭化成側は2日、傾いたマンションの現場代理人が関わった41件の調査結果を国土交通省に報告し公表する。事態を重く見た国土交通省は、2日午後にも旭化成建材に立ち入り検査を行い管理体制などを調べる方針。