マレーシアの風光明媚な海沿いのリゾート地、センポルナで、中国人の男性観光客数人が真っ裸で、ビーチを練り歩く様子を写真やビデオで撮影し、インターネットに投稿。それらの写真は瞬く間にフェイスブックやツイッターといったSNSで拡散した結果、マレーシアの地元警察が、首謀者を逮捕するという事態に至ったことが分かった。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。
ことの発端はビーチで酒を飲み、酔っ払った中国人男性数人が海水パンツを脱ぎ棄てて裸になったこと。このグループは数人がビーチで円陣を組んだり、一列になって、ビーチを駆け回って、嬌声をあげたりするなど、やりたい放題の狼藉ぶり。
このグループのガイド兼ダイビングコーチの現地在住の中国人男性がふざけて写真などを撮影し、自身のフェイスブックなどに投稿。ネット上でヌード写真が次々と拡散してしまった。ここまでならば、悪ふざけで済むところだが、“犯罪”に発展し、逮捕にまで至ったのは、これらの写真を見たマレーシアの市民が「とんでもないもない暴挙」として国際刑事警察機構(インターポール)に通報したためだ。
インターポールはマレーシアの警察本部と連絡を取り、捜査したうえで、しかるべき処置を依頼。本部からの指示で、地元警察は捜査を開始した。この結果、現地在住の中国人ガイドは以前にも、中国人男性旅行客に同じような行為をするよう仕掛けていたことが判明したことから、中国人ガイドを逮捕したという。
地元警察の責任者は同紙の取材に対して、「下品であり、卑猥、高級リゾート地にはふさわしくなく、センポルナの名を汚す行為である」とコメントしている。やはりマレーシアの観光地であるマウントキナバルでは、同じような行為を行った英国、オランダ人男性らが罰金刑を受けている。
特に、中国人の場合、観光地でのマナーの悪さは知れ渡っており、エジプトのルクソール遺跡では、貴重な壁画に「××参上!」と中国人観光客が落書きしたり、仏ルーブル美術館の前の池で足を洗うなどの事件で、国際的な批判が巻き起こっており、世界各地で中国人観光客の非常識ぶりを非難する声が高まっている。