馬英九総統は7日、中国大陸の習近平氏との会談後の記者会見で、ミサイルや内モンゴル自治区にある朱日和基地など、兵器や軍事施設の配置について、習氏が「基本的に台湾を対象としたものではない」と語っていたことを明らかにした。
朱日和基地をめぐっては今年7月、人民解放軍が同地で行った軍事訓練の映像に台湾の総統府に酷似した建物が映り込んでいたことから、訓練は「武力による台湾問題の解決」を想定したものではないかと話題になっていた。また、国防部(国防省)によると、大陸の戦略ミサイル部隊が保有する短距離弾道ミサイルと巡航ミサイルの数は1500基にも上るという。
馬総統は、会談では習氏に対し、政治や軍事、外交、社会、文化、法律の各分野における争いを平和的な手段で解決するよう求めたという。
また、平和と繁栄の継続は両岸(台湾と中国大陸)関係の発展における共通の目標であり、両岸対話の原則、「92年コンセンサス(九二共識)」と「一中各表」(1つの中国を各自の立場で解釈)を双方がより強固なものとし、平和と繁栄の現状を維持していく考えを習氏に示したと語った。