世界保健機関(WHO)は8日までに、西アフリカ・シエラレオネでエボラ出血熱の流行が終息したと宣言した。
最後の患者の陰性反応が2度の検査で確認されてから、最長21日とされる潜伏期間の2倍に当たる42日間が経過した。
同国では、西アフリカで流行したエボラ熱の患者約2万8000人のうち約半数が確認され、約4000人の死者が出ていた。昨年のピークから数カ月を経て、ようやく終息宣言に至った。
WHOシエラレオネ支部のアンダース・ノードストローム代表は「これを機会に、今後エボラ熱などの流行が起きた際に検知、対応できるような保健体制の構築を支援していく」との構えを示した。
WHOによると、エボラ熱から生還した患者の多くは現在も後遺症に苦しんでいるため、シエラレオネ当局と国際組織が協力して対策に取り組んでいる。
昨年末に同国から英国へ帰還した後でエボラ熱と診断された看護師は、いったん回復したものの、今年10月になって再発。ロンドン市内の病院で治療を受けて快方へ向かった。
今回の流行国3カ国のうち、リベリアでは5月にいったん終息宣言が出たが、その後新たに感染者が確認され、9月に改めて終息が宣言された。
ギニアでは今週新たに、治療中の女性患者(25)が出産した新生児の感染が確認されている。