スーパーヒーローもののドラマや映画にたびたび登場する弓矢やクロスボー。子供たちに「それに興味を持つな」というのは難しいはずだ。ところが米オハイオ州シンシナティでは、小1の男子児童がそのポーズを素手で真似しただけで停学処分をくらってしまったようだ。
オハイオ州のメディア『wlwt.com』が伝えているところによれば、ちょっとしたポーズが原因で小1の男子児童が3日間の停学処分をくらったのは、シンシナティにある「Our Lady of Lourdes」というカトリックスクール。級友に向かってビューン!と弓矢を放つポーズを真似たその少年を、教師は「攻撃的で危険な子」とみなしたという。
先月29日、仕事中にジョー・クラチオーロ校長から電話で呼び出しがあり、学校へ向かった少年の両親マシュー&マーサ・ミールさん。夫妻は同メディアとのインタビューで、「3日間の停学処分という話に、“たった6歳の子にそのような決定は本当に必要でしょうか。考え直していただけませんか?”と何度も聞き返し、改めてメールでも尋ねてみました。でも校長からの返事は、翌日になっても“児童の攻撃的なアクションに関して私たちはまったく寛容さは持ち合わせていません。厳重に罰していく方針です”と変わりませんでした」と悔しそうに語っている。
「休み時間のちょっとした戯れとして、息子は友達と『パワーレンジャー』ごっこをしていたそうです。『忍者タートルズ』も大好きですし、なぜスーパーヒーローのアクションを真似るといけないのか、学校に通うことを禁じられてしまうのか、息子が納得するようにその理由をうまく伝えることはとても難しいことです」とミール夫妻。想像力ひとつを頼りに素手でスーパーヒーローごっこができるのも幼いうちだけで、その健康的で活発な姿を封じ込めるのはいかがなものかと大きな疑問を投げかけた。なお、ミール夫妻はカトリック・シンシナティ大司教区にも相談しており、彼らも校長を説得するよう検討してくれたものの、結局少年への停学処分が覆ることはなかったという。