米国防総省によると、米軍は13日、リビアでの空爆で過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のアブ・ナビル幹部を殺害した。
ナビル幹部はイラク人で、国際テロ組織アルカイダの長年のメンバーだった。国防総省のクック報道官によると、空爆作戦はパリで同日夜に起きた同時多発テロより前に承認され、実行に移された。
クック氏は「米軍がリビアでテロリストを攻撃したのはこれが初めてではないが、ISIS指導者を標的とした同国での攻撃は初めて。ISISの指導者がどこで活動していようと狙い撃つという、我々の意志の表れだ」と語った。
ISISは今年2月、キリスト教の一派コプト教徒の人質を殺害した動画を公開したが、この中に登場した宣伝担当者はナビル幹部だった可能性がある。
クック氏は、ナビル幹部の死によってISISがリビアで戦闘員を募集したり拠点を設置したり、米国への攻撃を計画したりする能力が弱まるだろうと述べた。
国防総省は12日にも、ISISの人質殺害映像に登場していたムハンマド・エムワジ容疑者(通称ジハーディ・ジョン)を狙って空爆を実施したと発表。米軍報道官は13日、同容疑者を殺害した確信があると述べていた。