2015年11月13日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、世界の商業スポーツが中国の恩恵を受けていると報じた。14日付で環球時報が伝えた。
近年、目立つのが中国のメディアやIT企業による海外スポーツの放送権獲得だ。経済成長に伴い契約額も急騰し、中国市場は今や世界の商業スポーツにとって重要なマーケットとなっている。
スペインのサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラの関係者は「中国は大きなマーケット。ファンを増やすために戦略を練っている」と話す。今年、中国のIT企業が放映権を2億5000万ユーロ(約330億円)で取得した。テレビ局を上回る値段を提示したため、ネットメディアと契約したという。
膨大な中国マネーが世界のスポーツ界を潤しているが、先行きに不透明感があることは否めない。中国の消費者には有料放送の習慣は行き渡っていないため、膨大な放映権料をいかに回収するかはいまだに不透明だ。特にネット動画業界の収入は14年でまだ240億元(約4620億円)。現段階での版権取得は先を見すえた先行投資という意味合いが強い。急激な投資は業界のルールそのものを壊しかねないと警戒する声も上がっている。