シンガポール華字紙・聯合早報によると、一大消費イベントとなった中国の独身の日セール「双11」だが、数日たってもその余波は広がっている。中国紙・参考消息(電子版)が伝えた。
中国のオンライン取引最大手・アリババの統計では、同社傘下の天猫モール(Tmall)の11日当日における取引額は912億1700万元(約1兆7300億円)に上り、前年比60%近い成長となった。
しかし、ネットを通じて購入した商品が大量に返品されており、実質的な消費額は減少する見通しだ。あるネットユーザーは、「買った商品は粗悪品だったり、サイズが違ったり、結局全部返品した。どんなに安くてももう買わない。がっかりだ」と書き込んだ。また、大量に返品される背景には、ネット上で販売されている商品の中に偽物が少なくないこともある。
中国国家工商行政管理総局が粗悪品や偽物の販売を取り締まっているほか、消費者の権利侵害を取り締まる規則も新たに施行した。ネット販売店は消費者が返品を申し出た場合、これに応じなければならず、故意に手続きを遅らせたり、返品を拒否したりすることは処罰の対象となった。
この一大消費イベントで宅配サービスなど物流もピークを迎えた。しかし、泉州晩報は、新たに改正された「消費者権益保護法」により、7日以内なら無条件に返品することが可能となったことで、独身の日セールが終わった13~22日ごろが返品のピークになると指摘している。4