南米アルゼンチンで22日に投票が行われた大統領選の決選投票で、中道右派の野党連合から出馬したマウリシオ・マクリ・ブエノスアイレス市長が同日、勝利を宣言した。
陣営本部に姿を現したマクリ氏は、集まった支持者を前に「私を信じてくれてありがとう。あなた方の決断のおかげで私はここにいる」と演説して歓声を浴び、「今日は歴史的な1日となった」と述べて「新時代」を宣言した。
クリスティナ・フェルナンデス大統領が後継に指名した与党連合「勝利のための戦線」のダニエル・シオリ氏は同日、敗北を認め、電話でマクリ氏に祝意を伝えたことを明らかにした。
選管当局の発表によると、開票率95%超の時点でマクリ氏は52%近い票を獲得。シオリ氏の得票は約48%だった。
大統領選はフェルナンデス大統領の任期満了に伴って実施され、先月の投票ではいずれの候補も過半数を獲得できなかったため、決選投票が行われた。
マクリ氏の勝利は、左派が長年政権を担ってきたアルゼンチンの保守へのシフトを物語る。マクリ氏は同国の経済改革を公約して米ウォール街の支持を集める一方、対立候補からは強く非難されていた。
10月の時点ではシオリ氏が優勢と見られており、同氏は決選投票に向けてマクリ氏に対する攻勢を強めていた。