車に鍵はかけずエンジンはかけっぱなし。これから学校に送っていく息子を車に待たせ、自分は郵便局などで用事を済ませたある母親。誘拐などが多発しているアメリカで、今までトラブルがなかったのが不思議だが、18日の朝はいつもと勝手が違ったようだ。米バージニア州南東部に位置するノーフォークでの出来事を『People.com』が伝えている。
その日の朝、いつものように車の後部座席に8歳の息子を乗せたまま用事をすませた母親。20分後に戻ると、車が姿を消していた。誘拐という最悪のシナリオも頭をよぎったという母親が、警察に通報したのは朝8時頃。しかし捜索が始まって10分後、この男児は何事もなかったかのように小学校で授業を受けていたのだ。
警察が男児に尋ねると「見たこともない2人の男が突然車に乗り込んできて、母に学校まで連れて行くよう頼まれたから…と言われたんだ。知らない男の人だったから怖かったけど、僕の小学校の名前を教えたらちゃんと学校まで連れて行ってくれた」と話したという。
同日遅く、車に残された母親の携帯が手掛かりとなり、学校から3マイル(約4.8キロ)離れたところで乗り捨てられた車が見つかった。犯人は逃走中であるが、警察は男児が犯人の容姿をよく覚えていたことから逮捕も時間の問題だとみている。
一方の母親は、車や息子も無事に戻ってきたものの、育児放棄の疑いで起訴される可能性もあるという。ちなみにアメリカでは育児放棄にあたるとして2014年、サウスカロライナ州にて9歳娘を1人で公園で遊ばせたとして母親が逮捕、フロリダ州でも7歳息子を自宅から約800m離れた公園で1人で遊ばせていた母親が逮捕されている。