国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている京都府南丹市美山町北の「かやぶきの里」で1日、防火用放水銃の一斉放水が行われた。晩秋の山里に白い放物線が幾重にも描かれ、国内外の観光客から歓声が上がった。
一斉放水は、2000年5月に美山民俗資料館が不審火で焼失したのをきっかけに、約60基ある放水銃の点検のため毎年5月と12月に行っている。この日は小雨が降る中、約1500人が作業を見守った。
午後1時半にサイレンが鳴り響くと、放水銃から勢いよく水が噴き上がった。水のカーテンを背景にウエディング写真を撮影する台湾人カップルなど、アジア圏の観光客の姿も目立った。放水が終わると太陽が姿を現し、かやぶきの里に大きな虹が架かった。