カーター米国防長官は3日、米軍のすべての戦闘任務で女性の着任を認めると発表した。30日後から実施される。
現在、男性兵士のみで占められている歩兵部隊や機甲部隊、偵察部隊、一部の特殊部隊など戦闘任務にあたる部隊(計22万人)で、今後は女性の配属が認められることになる。
カーター長官は記者会見で、「適性があり基準に達しているならば、これまでできなかった方法で女性が米軍の使命に貢献できるようになる。今後は戦車を操縦することも、命令を下すことも、歩兵部隊を率いて戦闘に加わることもできる」と述べた。
戦闘任務への女性の配属については数年にわたって検討や検証が行われていたが、海兵隊が難色を示していた。
「例外はない」とカーター長官は述べた。「米軍全体に適用される決定を下すというのが私の決意だ」
3日の発表には当初、海兵隊のダンフォード司令官も同席する予定だったが欠席。「ボスと衝突したことを自分の口から言うのは嫌だったのだろう」と、あるオバマ政権高官は言う。
もっとも、戦闘部隊の兵士を男女同数にするということではない。男女間には「平均的な身体的相違」があり、一部の部隊では「高い身体的な要求基準に適合する女性は少数にとどまるだろう」とカーター長官は述べた。
一方で長官は「米軍には以前から能力主義を貫いてきた自負がある」と述べた。