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日本人民族学者が日本統治時代に調査した重要資料、・宜蘭で展示/台湾

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日本人学者の田代安定が日本統治時代に東部・宜蘭を踏査した際に集めた貴重な資料を展示する「1895:田代安定的宜蘭小旅行」が10日、宜蘭県史館で始まった。当時田代がたどった道筋に沿って資料を展示し、時代を超えた宜蘭の様子を伝える。

田代は台湾総督府民政局殖産部在任中の1895年9月、宜蘭で50日間におよぶ調査を実施。通訳や案内人の協力の下、現地の有力者や台湾原住民(先住民)、ケタガラン族の頭目(集落の代表)、タイヤル族の女性、キリスト教宣教師などに話を聞いた。同時に清朝時代と日本統治時代初期の行政データ、人口、税、産業、タイヤル族集落の分布などの資料の抄録を作成し、19世紀末の同地の自然環境、人文、社会の状況を記録した。

同館によると、田代が残した大量の資料は遺族によって台北帝国大学(現・台湾大学)に寄贈されたものの、近年まで学内の図書館に放置されたままになっていた。資料が発見されたのは2004年。その後同大図書館によりデジタル化され、「田代文庫」として整理された。

同館は2013年から3年の計画で文化部(文化省)から予算を獲得し、田代文庫の中から宜蘭に関連する資料の翻訳や研究、分析を実施。昨年にはそれらの成果をまとめた書籍を出版している。




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