米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)でのレーザー照射事件は、永田町の大物政治家にも影響を及ぼすこととなった。現在、インターネット上で1枚の写真に注目が集まっている。そのなかには今回、威力業務妨害容疑で逮捕された男と、男がプロデュースした女性タレント、そしてなぜか社民党の福島瑞穂副党首(59)が笑顔でおさまっているのだ。どこに接点があったのか。
米軍ヘリに3回にわたり緑の光線を照射した疑いで逮捕されたのは会社経営の平岡克朗容疑者(56)。その犯行内容もさることながら、平岡容疑者が「エロテロリスト」として一世を風靡(ふうび)したタレント、インリン・オブ・ジョイトイ(39)の仕掛け人だったことが、より世間の注目を集める結果となった。
タレントのインリンのみならず、平岡容疑者自身もネット上で積極的に情報を発信。なかでも注目を集めているのが平岡容疑者、インリン、福島氏の3人が写る1枚の写真だ。
右端には、インリンがおさまり、中央にはピンク色のシャツを着て笑みを浮かべる福島氏の姿がある。ここまではタレントと政治家の記念撮影に過ぎないが、問題は左端の平岡容疑者だ。ジャケットのなかからのぞくTシャツには「オレは悪い米国人に対する最高のテロリストだ」という英語のメッセージが添えられ、ギョッとさせられる。
平岡容疑者のものとみられるブログによれば、撮影されたのは10年6月。福島氏のイベントに出席したことを写真とともに公開している。
ブログで平岡容疑者は「久々に、ご本人とお話出来て感激でした」と書いており、これ以前から福島氏と面識はあったことがうかがえる。福島氏を「平和の為、反差別の為、環境の為、労働者の為、日本に世界に絶対に必要なヒトです」ともつづっている。
福島氏はこの写真についてどう考えるのか。9日午後、衆議院第二議員会館での会合に出席した福島氏を直撃した。この日もピンク色のスーツを身につけ、非常によく目立つ。
--この写真についてですが
「コメントしません」
写真を示すなり、鋭いひと言が返ってきた。表情こそ笑顔を浮かべているが、こちらの呼びかけに立ち止まることなく、歩みを進めていく。
--(写っているのは)福島さんに間違いないですか
「いつ撮ったのか、分からないんですよ」
少なくとも、平岡容疑者と写るのが福島氏本人であることは否定しない。
--一緒に写る平岡容疑者とはどのような関係ですか
「コメントしないって言ってますよねっ」
ここで初めて一瞬足を止めた福島氏。先ほどよりもさらに強い口調で、回答を拒否し、その場を後にした。
実は福島氏自身、10年6月にブログ「福島みずほのどきどき日記」でインリンとトークライブを行った旨を明らかにしている。「いつ撮ったのか、分からない」ことはないはずだが…。
野党の大物をもってしても、有名タレントのプロデューサーが容疑者になろうとは、想像だにしなかったようだ。