サウジアラビアで初めて女性の投票と立候補が認められた地方議会選挙の投票が12日に行われ、13日の報道によると少なくとも女性6人が当選した。
女性候補はメッカで1人、ジッダで2人、ジョフ地区で1人、アザ地区で2人が当選を果たした。
ただ、女性の参政権は認められたものの、依然としてさまざまな制約があり、女性の立候補や投票は難しいという批判もある。
女性からは、身分証明や居住地の証明が難しく、投票所も限られているという不満が出ているほか、女性候補は男性の有権者とは話ができず、選挙事務所も男女を区別しなければならないなどの制約もある。
選管当局によると、今回の選挙に立候補した女性は979人、有権者登録をした女性は13万637人。これに対して男性は5938人が立候補し、登録有権者は130万人強だった。
米国務省によると、議員は定数の半分を選挙で選び、残る半分は国王が指名する仕組み。
サウジアラビアではイスラム教スンニ派の戒律の厳格な解釈に基づいて男性が女性の保護者となる制度があり、女性の旅行や通学にも男性が付き添わなければならない。
それでも徐々に女性の立場は改善されつつある。女性の投票権は2005年に提案され、国王が2011年、地方議会選挙で女性の投票と立候補を認めるよう指示した。
政府によると、働く女性の数は2004年の2万3000人から、15年には40万人へと増えている。