米国務省は17日、定期民間航空便の運航再開でキューバ政府と合意したと発表した。両国の間の定期便は50年以上にわたって途絶えていた。
国務省は発表文で「この合意により、継続的なチャーター便の運行とともに、定期航空便の開設が可能になる。正規の渡航者が増加する効果が見込めるとともに、旅行者の選択肢が増え、両国の人的交流が促進されるだろう」と述べた。
米連邦航空局(FAA)の安全規制関連の対応が必要なため、フライトの再開時期は現時点では不明だ。
航空業界は合意を歓迎している。
ジェットブルーのスコット・ローレンス上級副社長は「キューバへの関心はここ数十年なかったほどの水準に達している」「どのようにチャーター便から定期便へ拡大できるか、合意文書を精査する」と述べた。
また、アメリカン航空も米運輸省に米キューバ間の運航許可申請を出す計画だ。来年の就航を目指すという。
米国とキューバはキューバ革命後の1961年に断交。だが今年4月、オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長は歴史的な首脳会談を行った。国交も正式に回復され、大使館も再開している。
だが対キューバ関係の改善に対する共和党の反対は根強く、経済制裁の解除には至っていない。また、観光目的のキューバへの渡航は現在も法律で禁じられている。