台北メトロ(MRT)は19日から、駅ホームの乗客に列車の接近を知らせるメロディーサイン(接近メロディー)を導入する。当初は淡水信義線の8駅で実施し、その他の路線に順次拡大していく。
これまではホームの床面に設置された赤いランプの点灯などで列車の接近を合図していた。メロディーは木琴やカリンバ、チェンバロ、チェレスタなどの楽器の音色で織りなされている。同社によると、軽快なリズムによって列車が乗客を目的地に運び、期待に胸を躍らせる心境を表現しているという。
周辺住民への騒音を考慮し、高架上にホームがある駅は導入の対象外となっている。乗客の混乱を避けるため、列車の終点駅や一つのホームに異なる路線が乗り入れる駅も非採用とされた。
接近メロディーの導入は、同社と台北市政府文化局が共同で進めるメトロ駅を「音の風景」を楽しむ場にしようとする計画の一環として実施。これまでに自動改札機の応答音が変更されたほか、乗換駅と終点駅到着直前に流す車内チャイムも取り入れられた。