米ラスベガスで乗用車が歩道に乗り上げて歩行者を次々にはねる事件があり、1人が死亡、37人が負傷した。警察は車を運転していた24歳の女を殺人容疑で逮捕。「テロ行為ではなかった」としながらも、女が故意に歩行者をはねた疑いがあるとみて調べている。
事件は20日夜、パリス・ラスベガスホテル付近の大通り「ラスベガス・ブールバード」で起きた。逮捕されたのはラキーシャ・ハロウェイ容疑者。検察は殺人未遂やひき逃げ、児童虐待などの容疑でも取り調べていることを明らかにした。
目撃者によると、ハロウェイ容疑者の運転する乗用車は大通りを走行しながら何度も歩道に乗り上げて歩行者を次々にはね、そのまま走り去った。
ハロウェイ容疑者はその後、現場から1.6キロほど離れたホテルに現れ、人をはねたので警察を呼んでほしいと告げて、駆けつけた警察に逮捕された。車内にいた3歳の子どもは無事保護された。
事件の目撃者の1人は、「女は車を歩道に乗り上げて交差点で止まった。みんなが窓ガラスをたたいたが、女はスピードを上げて歩行者をひき続けた」と話している。
負傷者のうち15人が搬送された病院では、1人が死亡して3人が重体となり、9人が重傷を負っているという。同病院の患者のうち5人はカナダ人だった。
調べによると、ハロウェイ容疑者は少なくとも3回~4回にわたって歩道に乗り上げていた。死亡したのはアリゾナ州の32歳の女性と判明した。