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止まらぬ客離れ、100店超閉鎖… “低迷を招いた張本人”カサノバ社長の進退にも波及

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米マクドナルドが、筆頭株主として約50%を握る日本マクドナルドホールディングス(HD)の株式の一部売却を検討していることが22日、分かった。国内外の投資ファンドや大手商社に打診したもようで、外部の資本とノウハウを活用し、低迷が続く日本事業の早期再建を急ぐ考え。売却株数や金額などの詳細は今後、詰めるが、最大33%分を売却する可能性もある。45年間続いた米本社主導の経営を抜本的に見直す。

 日本マクドナルドHDの22日の株価は前日比231円安の2712円と急落したものの、依然、高値水準にある。業績が悪化しているにもかかわらず、株主優待目当ての個人投資家からの人気が高く、市場関係者からは「収益力から見ると割高感が強い」(中堅証券)との声も根強い。

 また、別のアナリストは「経営再建に必要なリストラ費用の追加負担を迫られる可能性もある」と指摘しており、売却交渉は曲折も予想される。

 日本マクドナルドHDは信頼回復とブランド復権を目指すが、道のりは険しい。使用期限切れ鶏肉問題と異物混入問題の発覚で、消費者からの信頼を失っている。品質情報の開示やメニューの見直しなどに注力するものの、既存店客数は11月までに31カ月連続で前年実績を下回っており、家族連れを中心に客離れに歯止めがかからない状況が続いている。


同社は不採算店舗の閉鎖など店舗改革を急ピッチで進めている。今年の閉鎖店舗は100店にも上る見通しだ。「一時的に費用負担が増えるが、来期以降のコスト削減につながる」(財務本部)と期待する。

 だが、閉店の加速は縮小均衡やブランド力の低下につながるだけで明確な成長戦略は描けていない。しかも、店舗跡には競合するハンバーガーチェーンなどの出店が相次ぎ、シェア争いに影響を及ぼす恐れもある。

 外食業界に詳しい日本経済大学の西村尚純教授は「小手先の改革では復活できない。これまでのビジネスモデルを180度転換させるような抜本的な改革が必要だ」と話す。

 出資関係の見直しで、サラ・カサノバ社長の進退問題が浮上しそうだ。カサノバ社長は米本社の意向で、平成25年8月末に就任した。トップ人事は大株主の意向によるところが大きいが、「マックの低迷を招いた張本人」(大手外食チェーン幹部)との見方が社内外で広がっている。




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