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サップ 消化不良の判定勝ち 曙後頭部から流血で試合ストップ

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「格闘技・RIZIN」(31日、さいたまスーパーアリーナ)

 12年前の大みそかからの因縁マッチとなった曙太郎-ボブ・サップは判定で3-0の判定でサップが勝利した。しかし、曙がサップのパンチで後頭部を出血したことによる2ラウンドでの判定という消化不良な結末。因縁マッチという視点ではサップが曙を返り討ちにした形だが、すっきりしない内容となった。

曙が名誉挽回を果たすのか注目されたが、序盤から大味な展開になった。サップが大振りの右フックで攻撃。曙は組み付いてコーナーに押し込み至近距離での攻撃や立ち関節を狙った。

 1ラウンドの中盤にサップが怪力を生かした右フックで攻撃すると、曙が左後頭部を出血。このアクシデントが試合の流れを大きく変えた。程なく、レフェリーが一度、試合を止めた。ドクターチェックと止血の最中に観衆からは曙コールも起きた。

 試合再開後の1ラウンド終盤にはコーナー付近でパンチの応酬となった。ここで曙の背中が血で真っ赤に染まる状態になり2度目のドクターチェックへ。数分間の中断後、サップが大振りな右フックの連打で攻め込み曙は防戦一方となったが、ここはゴングに救われた。

 2ラウンド開始前にレフェリーからサップに対し、フックが後頭部を狙っていると指摘されイエローカードが出された。さらに、曙に再びドクターチェックが入り、試合の流れは何度も断ち切られてしまった。

 ようやく始まった2ラウンド。曙がコーナーに押し込み、サップはパンチで反撃。このパンチがヒットし曙が何度もロープに手をかけて体を支えようとこらえたが、4度目のチェックが入り、2ラウンド間での判定で決着とすることがアナウンスされた。3人のジャッジとも20-18でサップを有利とし、サップの判定勝ちが確定した。

 リング上でサップは「ビーストイズバック!(野獣帰って来たぜ)アリガトウゴザイマス」と上機嫌だったが、完全決着とは言いがたい結末となってしまった。

 12年前、03年の大みそかに行われた「K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!!」で両者は対戦。曙はサップのパンチに沈みKO負けした。リングにうつぶせに倒れ込む衝撃的な姿が話題になった。曙は失った名誉を取り戻す雪辱戦と今回の対戦を位置づけ、闘志を燃やしていた。





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