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日本政府、蔡氏当選を歓迎、連携を模索 「台湾は大切な友人」 対中政策を注視 

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政府・与党は台湾総統選で中国と距離を置く民主進歩党の蔡英文主席が勝利したことを歓迎し、経済と安全保障面での連携強化を模索する方針だ。

 岸田文雄外相は16日夜、談話を発表し、蔡氏の当選に「祝意」を表した。台湾を「基本的な価値観を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する重要なパートナーであり、大切な友人」と重視し、「協力と交流のさらなる深化」をはかることを表明した。

 蔡氏は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への台湾参加に前向きなことから、TPP交渉筋は「世界経済の新たなスタンダードに台湾が加わることは歓迎だ」と指摘する。

 安倍晋三首相は野党時代の平成23年に台湾を訪れ蔡氏と会談。外務省幹部は「近い関係」と指摘する。昨年10月には来日中の蔡氏と同じ都内ホテルで居合わせており、非公式に会談したとみられる。

非政府間の実務関係ながら、蔡氏の新政権との連携は安全保障上の意義もある。東シナ海の尖閣諸島周辺や南シナ海で高圧的な海洋進出を続ける中国への牽制(けんせい)にもなる。

 政府高官は「蔡氏の対中政策を分析していく」としている。外務省幹部は「中国との政治的、経済的関係で、どのようにバランスをとっていくか注視する」と話す。

 中国が台湾の中国離れを押さえ込もうと軍事圧力を強め、台湾海峡が緊張する恐れもあることから、政府は米国と協力して地域情勢の安定を図りたい考えだ。





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