米英のメディアが、プロテニスのウィンブルドン選手権などで八百長が行われた可能性があると17日に報じたことを受け、男子シングルスで世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)は18日、過去に自身の関係者を通じて八百長を持ちかけられたことを明かし、「すぐに断った。関わりを持ったことはない」と話した。この日開幕した全豪オープンでの会見で明らかにした。2007年にロシアのサンクトペテルブルクで行われた大会の1回戦で、20万ドルで負けるように持ちかけられたという。その大会に、ジョコビッチ選手は出場しなかった。
男子テニスを対象とした調査をもとにした報道によると、ロシアとイタリアの賭博グループから多額の金額が賭けられた試合に疑いがあり、具体例として挙げられたのが、07年8月にポーランドで行われた大会の試合。このほか、世界ランキング50位以内を経験したことのある16選手に疑惑があり、そのうち8人が全豪オープンに出場するという。4大大会のシングルスやダブルスの優勝者も含まれるとされている。
男子プロテニス協会(ATP)のクリス・カーモード会長は、全豪オープンが行われているメルボルンで会見し、疑惑について「全面的に否定する」と話した。