韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、台湾の次期総統に選ばれた民主進歩党の蔡英文主席への対応に苦慮しているようだ。18日現在、祝賀メッセージを出したとの発表はない。2人はアジアの女性指導者同士であるばかりでなく、朴氏の自叙伝が台湾で出版された際に推薦文を書いたのが蔡氏だった。祝電を送ってもおかしくない関係だが、朴氏は沈黙を守っている。
韓国紙、朝鮮日報によると、韓国は1992年の中国との国交樹立(台湾との断交)後、台湾の総統選当選者に祝電を送った前例はないが、蔡氏の場合、朴氏との関係を考慮し、祝電を送ることも韓国政府内で一度は検討されたという。
北朝鮮の核実験以降、中韓関係にすきま風が吹く中、韓国としては中国とこれ以上、摩擦を起こしたくないのが本音。対中配慮との見方も少なくない。