サウジアラビアででメイドとして働いていた際に、雇い主から体に釘(くぎ)を打ち込まれたと訴えているスリランカ人女性(49)の手術が27日、スリランカ南部のKamburupitiya病院で行われ、女性の体内から釘や針19本が摘出された。スリランカ警察は捜査を開始した。
手術は3時間に及び、体内の釘・針24本のうち、女性の手足と額から5センチの長さの釘13本と、針など6本が摘出された。残りの釘は神経に深刻な損傷を与える危険性があったため、ただちに摘出することは避けたという。
同病院のPrabath Gajadeera院長によると、女性はサウジアラビアで3月からメイドとして働いていたが、雇い主の家庭の人々とコミュニケーションをとれなかったことへの罰として、雇い主に熱した釘を体内に打ち込まれたと語っているという。
また、地元紙の取材に対し、女性は、サウジアラビアの雇い主の夫婦から日常的に暴行を受け、その子どもたちからは脅されていたと語った。「妻が釘を熱して夫に渡し、夫がわたしに打ち込んだ。痛くて叫んだら、(7人の)子どもたちがナイフをちらつかせて、わたしを殺すと脅した」
3か月の勤務の後、雇い主が女性をあっせん業者に突き返し、本国へ送還するよう求めたという。
Gajadeera院長は「誰か他の人が釘を打ち込んだのは明らか」だと語り、女性が自分で釘を打ち込んだ可能性はないだろうと述べた。