テレビ東京から「開運!なんでも鑑定団」の司会降板を通告された俳優石坂浩二(74)と、騒動の引き金になっているチーフプロデューサーとのトラブルの詳細が29日、分かった。火種は約10年前の酒席でのやりとり。泥酔して高圧的な態度で接してきたプロデューサーと、石坂が初対面で衝突していた。
トラブルが起きたのは都内で行われた番組の忘年会。約10年前、チーフプロデューサーが就任した直後だった。
当時の番組関係者によると、プロデューサーは石坂や鑑定士らにあいさつする機会がないまま、スタジオで業務を行っていたため、忘年会が実質の初対面の場だった。
ひどく酔った状態で、石坂と当時のマネジャーの席に歩み寄ったプロデューサーは、自身が新たに就任したことを告げた後、当時、石坂がメーンだったコーナー「鑑定ルーム」について「あれ、何でやってんのかな?」と話しかけ、「やめた方がいい」などとまくし立てた。居合わせた人は「口調は、石坂さんを愚弄(ぐろう)した感じにも思えた」と話す。
マネジャーが「(コーナーをやめるかどうかは)そっちが決めろ」といらだちを見せたが、石坂は静観。それでもプロデューサーが話しかけてきたため、しばらくすると石坂が「そもそもお前は誰なんだ!」などと応戦し、大勢が止めに入る騒ぎになった。
【鑑定団】テレ東・岡田英吉プロデューサー
降板理由について囁かれているのが番組プロデューサーA氏との確執だ。どんな人物なのか。
関係者がこう語る。
「Aは40代後半で早大文学部出身。制作会社ではなく、テレ東の社員です。石坂とは酒席でウンチクを垂れられ、反論したところさらに論破されてメンツをつぶされたことが今回の降板騒動の原因といわれています。過去に『土スぺ』『いい旅夢気分』『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』『大食い選手権』などを担当しているヤリ手のプロデューサー。『所さんの――』が始まった05年当初はAPでしたが、のちにプロデューサーへ昇格しました。以前にも他の番組でパネリストとして出演していた有識者が収録時間以外にもウンチクを語ることが気にいらず、揉めたことがあるそうです。局内では自分より賢い人物に対してなにかコンプレックスでもあるのでは? などと囁かれています」
・2011年に石坂とともに司会を担当していた島田紳助さん(59)が引退。「その後、番組全体を仕切っていた紳助さんのポジションにプロデューサーがなった」と当時の関係者は話す。
プロデューサーは、鑑定をより専門化することにこだわり、審美眼向上を図った。初期からの鑑定士やスタッフの大半が方向性の違いから番組を去り、約2年前からは番組内での石坂の発言を大部分カットする編集が視聴者から指摘され始めた。
直近の26日の放送では発言が「こんばんは」と相づちのみ。プロデューサーが意図的に指示を出しているかは不明だが、収録では石坂が多く発言していることが判明しており、視聴者の違和感は根強く残っている。
制作局 テレビ東京、NEXUS)
監督 野中和哉、島川直人、玉谷健、 城戸口将史、冨田剛広、森上知名 演出 根岸善一郎、田淵朝子、森住俊祐、 石野浩一、松本慎一
プロデューサー 岡田英吉(テレビ東京) 、竹野篤・杉山麗美(共にNEXUS)
(NEXUSとは)
株式会社ネクサス(NEXUS INC.)は、テレビ番組の制作プロダクション。
設立年月日 : 1985年(昭和60年)8月1日、 所在地 : 東京都渋谷区代々木2丁目28番7号 代々木NTビル2F
主な制作番組: 朝だ!生です旅サラダ(ABC)、美の巨人たち、ドライブ A GO!GO!など