米大統領選に向けた候補指名争いの序盤、アイオワ州に続く第2戦の舞台となる東部ニューハンプシャー州で、与党・民主党はバーニー・サンダース上院議員、野党・共和党は実業家のドナルド・トランプ氏がそれぞれ圧倒的な優位に立っていることが、CNNと地元WMURテレビによる最新の世論調査で明らかになった。同州では2月9日に両党の予備選が実施される。
ニューハンプシャー大学の統計センターが1月27~30日、無作為に選んだ同州在住の成人914人を対象に電話で聞き取り調査を行った。このうち409人は共和党、347人は民主党の予備選で、それぞれ投票を予定していると答えた。
共和党の投票予定者では、トランプ氏を支持すると答えた人が30%とトップを独走。2位以下はテッド・クルーズ上院議員(12%)、マルコ・ルビオ上院議員(11%)、ジョン・ケーシック・オハイオ州知事(9%)、クリス・クリスティー・ニュージャージー州知事(8%)、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(6%)と続いている。
予備選でトランプ氏が勝つと予想する人が3分の2を占める一方、ほかの候補が勝つとの予想はいずれも10%未満にとどまった。
同州の共和党支持者は従来、ほかの序盤州に比べて穏健派の割合が大きいことで知られる。2008年と12年の大統領選に向けた予備選の出口調査では保守派を自認する人が半数強と、アイオワ州の8割強、サウスカロライナ州の約7割を大幅に下回っていた。
今回の調査では、トランプ氏またはクルーズ氏を支持すると答えた人が保守派の大半を占めたのに対し、穏健派では3割にも達しなかった。穏健派の支持率2位はケーシック氏の15%だった。
トランプ氏を「決して支持しようと思わない」との回答は、共和党投票予定者の35%、特に穏健派では47%に上っている。
民主党の投票予定者では、57%がサンダース氏、34%がヒラリー・クリントン前国務長官を支持すると答えた。
サンダース氏はほとんどの層で優位に立つ。クリントン氏は男性より女性の間で支持率が高く、65歳以上の年齢層ではサンダース氏とほぼ互角だが、若年層では大きく引き離されている。
民主党支持者のうち、予備選でサンダース氏が勝つとの予想を示した人は54%と、クリントン氏の31%を大きく上回った。昨年12月の調査ではクリントン氏の勝利を予想する人の方が多かったが、その後の一連の世論調査結果などを受けて逆転したとみられる。