(受刑者3人が脱走した刑務所=オレンジ郡保安官事務所)
米カリフォルニア州南部オレンジ郡にある最重警備の刑務所から脱走していた凶悪犯罪の受刑者3人が、1月31日までに全員拘束された。
3人は22日早朝、配管トンネルを通るなどして脱出。このうち殺人未遂罪に問われている受刑者(43)は29日朝、刑務所近くの自動車部品店に駆け込んで自分から警察への通報を促し、拘束されていた。
オレンジ郡保安官が発表したところによると、その後も逃走を続けていた殺人罪のベトナム系犯罪集団メンバー(20)と誘拐、暴行罪の受刑者(37)は30日午前、サンフランシスコ市内で拘束された。
市民から2人が逃走に使っていた盗難車を目撃したと通報があり、警察が出動した。車内からは弾薬が見つかったが、2人とも武器は持っていなかったという。
同保安官は、3人を元の刑務所に収監すると述べる一方、監視をさらに強化し、同室にはしない方針だと強調した。
脱獄に関連して28日、この刑務所で外国人受刑者の英語講習を担当していた教師(44)が重罪に加担した容疑で逮捕されていた。本人は脱獄に使われた道具を提供したとの疑いを否認する一方、刑務所周辺の衛星写真を印刷して渡したことを認めているという。
当局は3人の拘束につながる情報に20万ドル(約2400万円)の賞金を出すと発表していた。サンフランシスコの通報者には、少なくともその一部が支払われる見通しだ。