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閑散期のはずが…春節で「秘境」も大にぎわい

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中華圏の旧正月「春節」の連休シーズンとなり、観光名所「祖谷のかずら橋」がある徳島県三好市は、香港や台湾などからきた大勢の観光客でにぎわっている。

 同市大歩危・祖谷地域のホテル・旅館では5年前に始めた香港での営業活動が功を奏し、アジア圏からの観光客が急増している。今年は春節に合わせたキャンペーンを初めて実施し、国内観光の閑散期となる2月の需要増を狙う。

 キャンペーンは「春節祭~梅春ものがたり~」と銘打ち、同地域の7ホテル・旅館で6~14日に実施。玄関に生け花を飾り付けて祝賀ムードを盛り上げ、抹茶や日本酒などをサービスする。7日は、同市西祖谷山村の観光施設「かずら橋夢舞台」で地元住民が獅子太鼓を披露した。餅つき体験をしてもらったほか、そば米雑炊の振る舞いもあり、アジアを中心とする約100人の外国人が参加した。

 餅つきをした台湾・台北市の観光客(31)は「日本の正月行事を体験できてとてもうれしい。ここでは温泉が楽しみ」と喜ぶ。7回目の日本旅行で四国は初めてという香港の観光客(66)は「そば米雑炊はおいしかった。都会と違って景色がとてもきれいです」と話した。

 同地域のホテル・旅館では期間中、外国人の予約が好調だ。「ホテル祖谷温泉」(三好市池田町)は、20室の客室が香港などからの客でほぼ満室状態。「新祖谷温泉ホテルかずら橋」(同市西祖谷山村)でも28室がほぼ満室で、約半分が香港や台湾からの客という。同ホテルの谷口栄司専務は「2月は国内観光が閑散期で、4年前までは3割も入れば良い方だった。これだけ予約が入るのは、本当にありがたい」と喜ぶ。

 キャンペーンを主催する「大歩危・祖谷いってみる会」によると、主要5ホテル・旅館の昨年1年間の外国人宿泊者数は9884人と、前年の約1・6倍に増えた。国・地域別では香港の4838人が全体のほぼ半分で最多。台湾、米国、中国と続いた。2月だけをみると、台湾は2014年の86人から203人、香港は165人から201人に増えている。

 同会は11年から香港の旅行会社に直接出向き、営業活動を始めた。大歩危・祖谷地域の渓谷や集落が中華圏の旅行雑誌やガイド本に「秘境」などと紹介され、知名度が高まったという。13年には高松空港と台湾・台北を結ぶ定期便が就航し、四国を巡るツアーの中で同地域での宿泊が組み込まれるようになったことも人気の背景とみられる。

 同会の植田佳宏会長は「アジアの人が喜ぶおもてなしを続け、何度も来てもらえる観光地を目指したい」と話している。





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