「古田織部美術館」が京都市北区上賀茂桜井町に移転し、20日にオープンする。以前は美術館の開設できない場所に立地し、違法状態と指摘されたためで、同館は「来館者の利便性を考慮した場所に移った」としている。
同美術館は、「へうげもの」と評された茶人で戦国武将の古田織部ゆかりの品を展示する美術館として、2014年、北区大宮に開館した。一帯は第一種低層住居専用地域で、住宅や図書館などしか建設できなかったため、昨年夏に閉鎖したという。
移転先はビル地下1階の約70平方メートルで、今後、企画展を年3~4回開く。20日から5月15日まで「茶の湯三宗匠-利休・織部・遠州」を開催し、茶杓(ちゃしゃく)や花入など約50点を展示する。
同館の宮下玄覇館長(42)は「移転前の場所では住民に迷惑を掛けた。地域と摩擦が生じるのは本意ではないので移転を決めた」と語る。入館料大人500円。