日帰り出張を繰り返したなどと虚偽の報告書を提出し、政務活動費約913万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた元兵庫県議・野々村竜太郎被告(49)の第2回公判が22日、午後1時10分から神戸地裁で開かれた。
この日の公判では黒いジャージーを着て顎ひげと口ひげをたくわえ、もみあげを伸ばした姿で入廷した。スキンヘッドだった髪は少し伸びていた。
被告人質問では検察官に「第1回公判から本日までほとんどの質問に対して覚えていないと答えたが、思い出そうとする努力はしたのか」と問われると20秒くらい押し黙ったあとに「拘留されている精神状態だったので、努力は頭に浮かびませんでした」と答えた。これまでに詐欺などはやっていないと明言したが、その根拠は?と質問されると「記憶がないので、根拠を求められてもお答えすることはできません」と強い口調で返答した。
裁判官の質問には右耳に手を添える“聞こえませんポーズ”をしなかった野々村被告だったが、質問する検察官に向かって“聞こえませんポーズ”をすると検察官の一人が怒り、「もうそのポーズは結構!」と野々村被告の右側に立って質問を続ける場面があった。
公判では「マスコミに異常な恐怖心を持ったと思います」「家宅捜査とかをされて警察に恐怖を感じている」などとマスコミや警察への不信感を口にしていた。次回公判は4月25日。
(スポニチアネックス)