米カリフォルニア州アナハイムの警察は27日、白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」のデモ隊とこれに反発するデモ隊が同日、市内で衝突し、5人が負傷し、13人が逮捕されたと発表した。
警察の報道担当者によると、KKKがデモ行進を予定していたピアソーン公園に一足早く集結していたデモ隊がKKKメンバーが車から出た際に攻撃を仕掛けたという。
この後、KKKメンバー6人とデモ隊30人の間で複数の乱闘が発生。デモ隊の3人がKKKの旗の先端部分やナイフなどで刺された。旗で刺された1人は重体、他の2人の症状は安定しているという。
警察は、KKKの1人がデモ隊の男女計3人に足で踏み付けられる場面を目撃したが、軽傷で病院に搬送されなかった。別のKKKメンバーも警察に同様の被害を訴えたとし、病院に運ばれたが症状は安定しているという。
逮捕されたのはデモ隊の男性6人と女性1人、KKK側は男性5人と女性1人となっている。衝突が起きた地区の検察当局が訴追の是非を検討する見通し。
アナハイムの警察は26日、フェイスブック上でKKKのデモ計画を公表。同団体は過去数年間、オレンジ郡の各地で同様の集会を開いてきたとし、集会でメンバーは議論の余地がある文言が入ったビラなどを配っているが、米国憲法修正第1条の言論の自由で保障される権利であると説明した。