中国の富裕層向けの雑誌などの発行元である「胡潤百富(Hurun Report)」は28日までに、資産が10億米ドル(約1140億円)以上の富豪の人数は北京で計100人に達し、首位を長年維持していたニューヨーク市の95人を抜いて世界一となったと報告した。
世界各国・地域の長者リストの最新版の報告書で明らかにした。北京では昨年、32人が新たにリスト入りしたという。中国での最近の株価市場の混乱などの影響はみられなかったとしている。
上位5位内に入った他の都市は、66人のモスクワ、64人の香港と50人の上海だった。10位内の都市のうち中国が5都市を占めた。
北京の富豪で首位だったのは中国の不動産開発の最大手である万達集団(ワンダ・グループ)の創業者の王健林会長で、純資産は推定260億ドル。ニューヨークの富豪のトップは、デービッド・コーク、マイケル・ブルームバーグ両氏だった。
胡潤百富の会長は、今回調査でリストに入った中国の富豪の資産額が実情を反映していないのはほぼ確実とも指摘。中国の長者の多くは当局の目から財産を隠す手立てを講じているとし、今回把握出来た富豪の人数は全体数のうち約半分程度とも見ている。